頭痛は一年中起きる。夏には、慢性の頭痛である片頭痛や緊張型頭痛も多い。だが、「また始まったか?」と思っていたら、熱中症が原因の頭痛ということもありうる。ヤバイ。
夏に片頭痛が起きやすいのは、強い日差しが引き金になることや、室内外の温度差や発汗による脱水のために脳の血管が拡張しやすくなるからだ。ズキンズキンと脈打つ拍動性頭痛である。緊張型頭痛は、睡眠不足になりやすいことや冷房による首や頭の周囲の筋肉が冷えるため、締め付けるような痛みが多い。が、頭重感も起きうる。
一方、軽度の熱中症でも、発汗による脱水のため、脳への循環血液量が減って、めまいや立ちくらみと同時に頭重感がみられることもある。熱中症が進行し中等度になると、片頭痛と同じくズキンズキンと心拍に同期した頭痛が起きてくる。脱水やうつ熱による体温上昇を抑えるために脳の血管が過度に拡張するからか。となると、頭痛の性状だけでは、慢性の片頭痛や緊張型頭痛と緊急の対処を要する熱中症との区別がつかないことになる。
では、どうしたら良いのか?まずは、頭痛が起きた状況を確認することだ。炎天下や蒸し暑い所で、仕事や運動をしていた。多量に発汗し、体に熱がこもったように感じたら、まずは熱中症を疑うことである。次には、頭痛の随伴症状の確認である。熱中症で、頭痛だけが単独でみられることは稀だ。めまいや吐き気、強い倦怠感など全身状態の悪化を伴うことが特徴である。
ま、夏に頭痛が起き、熱中症の疑いが少しでもあるなら、すぐにでも医者と相談したほうが良い。ことに、拍動性の頭痛は、熱中症でもかなり進んだ時の症状である。さらに進行すれば、致命的だ。脳のダメージを示す意識障害が起きてからでは遅い。
(いしぐろ脳神経・整形外科クリニック・脳神経外科・石黒修三:6/27北國新聞掲載)