頭痛というのはごくありふれた症状である。軽いものを含めれば、経験がないという人はいないかもしれない。

その一つに、「アイスクリーム頭痛」というのがある。かき氷やアイスなどの冷たいものを食べると、前頭部やこめかみがキーンとなる痛みのことだ。

その発生メカニズムとして、冷たいものがのどの奥にある三叉神経を刺激して起きる関連痛だとか、冷たいものに反応して頭の血管が拡張するからなどという説がある。が、三叉神経の刺激や血管拡張というのは、片頭痛の説明によく使われるキーワードである。アイスクリーム頭痛と片頭痛の間に何か関係があるのだろうか?

ある統計によると、片頭痛を持つ人の約55~74%がアイスクリーム頭痛を経験したという。緊張型頭痛の人の約23~45%に比べて、明らかにアイスクリーム頭痛の割合が高い。また、アイスクリーム頭痛は、片頭痛の引き金になることがあり、その1~3時間後にいつもの片頭痛発作を誘発することがある。ということで、片頭痛やアイスクリーム頭痛を持つ人の間には体質的な共通点が疑われるという。

ところで、小児の片頭痛だが、学齢期に発症することが多い。が、早い場合は3~5歳でみられることもある。その痛みの性状や経過には、大人の片頭痛と大きく異なる特徴がある。発作の時間が短く、ひどそうにぐったりしているかと思うと、ケロッとして遊び回る。両側の締め付けるような頭痛や、時には腹痛で吐いたりめまいを訴えたりする。全体に表現が曖昧なことが多く、「仮病」を疑われている子供もいる。

で、ことに母親が片頭痛持ちの場合には、アイスクリーム頭痛を訴える子供が、時に体調が急に悪くなったりするようなら、片頭痛も疑ってみてほしい。

(いしぐろ脳神経・整形外科クリニック・脳神経外科・石黒修三:7/11北國新聞掲載)